東村山市美住リサイクルショップごみ講座 プラスチックごみはどこにいってどうなるの?
講師:村田徳治氏 (循環資源研究所 所長)
江尻京子氏(東京・多摩リサイクル市民連邦事務局長)
平成25年10月6日 サンパルネコンベンションホール
報告 /
アンケートまとめ
講座内容全ては伝えきれませんので、ごく簡単に報告させていただきます。
当日資料は、村田先生のお書きになった
循環型社会の虚構と現実(89) 廃プラスチック「月刊廃棄物2013年8月号」です。
詳細は、そちらをご覧ください。
≪村田先生のお話≫
●プラスチックとは...
種類別生産量
1位 ポリエチレン(25%)
2位 ポリプロピレン
3位 塩化ビニール
4位 ポリスチレン
5位 PET
など、プラスチックにはたくさんの種類があり、素材に分別するのはとても難しい。
ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレンの組成は、炭素と水素
PETの組成は、それに加えて酸素が入っている。
従って、燃やしても、炭酸ガスしか出ない。
塩化ビニールの場合、塩素が入っているため、燃やすと塩化水素が発生する。
塩化水素を取り除くためにごみ焼却炉では、膨大な排ガス処理システムが必要になっている。
●一方、塩化ビニールの原料になる塩素は、
天日製塩(オーストラリアやメキシコから)を電気分解し、苛性ソーダを製造する過程で出来る。
●さらに、塩化水素の処理には、
大量の苛性ソーダが使われている。
●そこで、村田先生は、
塩素が出ない苛性ソーダの製造方法を提案
天然の炭酸ソーダを酸化鉄と混ぜて焼く→ソーダフェライト→水で煮ると苛性ソーダと酸化鉄になる
●マテリアルリサイクルについて
資源循環法では、プラスチックリサイクルの最優先にマテリアルリサイクル(材料リサイクル)をあげている。
一見よさそうに見えるが、多様な廃プラスチックが混ざったものを再製品化すると、
品質が悪いので、パレットや義木にしかならず、さらに、大量の残さが処理されることになる。
元々使い捨ての安物として作られたプラスチックは、材料リサイクルには向いていない。
●廃棄物発電について
日本の廃棄物発電の効率はとても悪い(10〜20%)。
ドイツでは、75%以上の熱回収をしないと、サーマルリサイクルとは認められない。
日本の発電効率が悪いのは、熱回収をせずに、発電しかしないからだ。
●ドイツのシステム
容器のデポジットシステムと拡大生産者システムを採用。
●プラスチック処理の事例
埼玉県日高市・・太平洋セメントのセメント工場でセメント焼成材料に使用
倉敷市・・・水島コンビナート 熱分解し、一酸化炭素と水素に分解、火力発電所で利用
昭和電工・・・アンモニアを製造
など
資料は、夢ハウスにもおいてありますので、一声おかけください。
アンケートで質問の多かったので、東村山のプラスチックの処理については、
こちら、
分け方については、
こちらをご覧ください。